建設業界、取るべき資格の選び方


建設業界にはたくさんの職種があり、さらにそれぞれにたくさんの資格があります。技術がモノを言う上、なによりも安全を大切にしなければならない業界でもあるため、資格の種類が多いのも納得です。とはいえ、資格はたくさんありすぎて「キャリアアップのための資格、結局どれを取ったらいか分からない」「建設業界で働きたいけど、おすすめはどれ?」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?せっかく取得するのなら、まずは自分のキャリアに本当に役立つ資格を選びたいですよね。そこで今回は、自分の興味や経験にあわせた資格の選び方をご紹介いたします。ぜひ今後の資格取得の参考にしてみてください!

建設業界で取得すべき資格の選び方

取得すべき資格は、自分の進みたい分野や挑戦したいポジションによって変わります。そこで、具体的な資格の紹介に移る前に、資格を選ぶときに注目すべきポイントを3つご紹介いたします。

①分野に注目する

取得する資格を選ぶ際には、まず自分が携わりたい分野に注目することがポイントです。建設業は、建設業法により、29業種に分けられています。内容としては、建築一式工事、土木一式工事、そして27の専門工事(大工工事・電気工事・水道施設工事など)で構成されています。29種類もあれば選ぶのに迷ってしまいそうですが、あまり分野を細分化してしまうと、興味分野を絞るのは難しいですよね。そこで、施工管理技術検定の種目を参考にして、以下の5つの分野に大きく分けました。あなたが携わりたいのは、どの分野で、どの場所の工事なのか、考えてみましょう。

・建築分野
・土木分野(建設機械分野)
・電気工事/電気通信工事分野
・管工事分野
・造園分野

※施工管理技術検定における「建設機械」分野は、機械を使用する全工事分野にまたがるため、大型機械の登場頻度が高い土木分野に含めています。

②仕事内容に注目する

また、自分のキャリアに役立つ資格を選ぶためには、仕事の内容にも注目しましょう。建設業では、携わる分野は同じであっても、職種によって仕事内容は大きく異なり、取得すべき資格も違ってきます。求人検索の条件のひとつとして「仕事の内容」という項目がありますが、ここではその区分を参考にしつつ、以下4つの仕事内容に大きく分けました。

・施工管理/施工
・設計
・CADオペレーター
・測量/積算/その他

自分が今後やりたい仕事の内容(職種)を明確にすることで、実務に活きる資格を選べるようになります。

③建設業界でこれから求められるスキルに注目する

資格を取得するなら、これから建設業界で求められるスキルは何か、ということについても考えておきましょう。建設業界は今、技術者の高齢化や、ICT活用による機械化の流れなどによって、岐路に立っています。新しく建設業界に飛び込む人を大いに歓迎する一方で、機械化できる単純作業を行う人員は、削減される方向にあります。この点から考えると、建設業界で今後も求められるのは「現場で即戦力となる専門性」や「分野に精通し、包括的に仕事をコントロールできるスキル」であると言えるでしょう。

建築分野で役立つ資格

建築とは「建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転すること(建築基準法第二条十三)」をいいます。ここでは、建築に携わるなら取得すべきおすすめの資格を、仕事内容別にご紹介いたします。

●「施工管理・施工」の仕事をするなら

施工とは、工事を行うことです。建築分野で行う工事の種類は多岐にわたります。そこで必ず必要とされるのが、工事の全体の進捗を管理する「施工管理」の仕事です。おすすめの資格は、以下のとおりです。 

・1級建築施工管理技士
・2級建築施工管理技士

●「設計」の仕事をするなら

建築分野における設計の仕事は「建築設計」と呼ばれます。「建築設計」は、さらに「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3分野に細分化されており「建築設計」の仕事でおすすめの資格は、以下のとおりです。

・一級建築士
・二級建築士

●「CADオペレーター」の仕事をするなら

CADオペレーターの仕事は、設計者の指示を受け、CADを操作し正確な図面を描くことです。実際にCADを操作できる必要があり、資格よりも、経験が求められる傾向にあります。しかし、建築分野に特化した実技試験メインの検定であれば、試験勉強および資格の取得がそのまま経験につながるため、おすすめです。

・建築CAD検定試験

●「測量/積算/その他」の仕事をするなら

「測量」は、建築工事の着手前に必要となる工程です。建築分野で行う局所的な測量については、資格は必要ありません。「積算」は、工事に必要なモノや費用を明らかにする、工事には欠かせない仕事です。建築工事では、構造・工法・材料などが非常に複雑になるため、積算にも高い専門性が求められます。そのため、以下の資格の取得がおすすめです。

・建築積算士


今回は、建設業界で役立つ資格の選び方と、おすすめの資格についてご紹介いたしました。各分野の知識と技術を証明してくれる資格を武器にして、あなたが目指すキャリアを実現させてください。
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