建設業界への就職や転職に向けて、建設業関係の資格の取得を考えている方も多いのではないでしょうか？しかし、建設業向けの資格は多くあり、取得の難易度もさまざまです。そこで今回は、建設業関係資格を検討している方のために「建設業関係で取得しやすい資格」を解説していきます。建設業関係で取得しやすい資格はどんなタイプか、それらを取得するメリットとは何かなどを説明しますので、将来建設業関係の仕事に就きたい方や、建設業関係の資格のことを知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください！
建設業関係の資格の特徴
建設業界で仕事をするうえで、役に立つ資格の特徴やタイプについて、簡単にご説明いたします。
①高収入に繋がる取得の難易度の高い資格
難易度の高い資格の特徴
- 就活等で有利となり、高収入の仕事に就ける
- 受験資格が厳しくなる傾向にある
- 建築士や施工管理士、技術士など
建設業の仕事には、建築や土木などに関する専門的かつ高度な知識と技能を要求するものがあり、またその業務遂行にあたって必要な資格があります。そうした資格は総じて取得が簡単ではないですが、就活等で有利になるほか、高収入の仕事に就ける可能性が大きいです。受験資格は年齢のほかに、学歴や履修科目や実務経験（年数）などで条件が厳しくなる傾向があり、高度な専門知識や技能が問われる、難易度の高い試験が実施されるケースが多く見られます。具体的には、建築士や施工管理士、また技術士などがこのタイプの代表的な資格です。それぞれに等級があり、上位等級は資格取得の難易度がより高く、簡単に取得することはできません。一方で下位等級によっては、学歴や履修科目や実務経験などの条件がやや緩くなり、試験内容も易しく合格率も高くなる傾向が見られます。従って、高難易度の資格でも、下位等級の資格から挑戦すれば、比較的負担の少ない学習量と実務経験で取得することが可能となります。
②比較的難易度の低い試験で取得できる資格
比較的難易度の低い試験で取得できる試験の特徴
- 建設業での実務経験不問の試験もある
- 専門学校や予備校などで学習しておくと有利になる
- 他業界からの転職なども可能
建設業での実務経験が無くても（少なくても）、特定の知識をもって試験に合格することにより得られる資格もあります。たとえば、建築CAD検定やキッチンスペシャリスト、建設業経理士検定などです。これらの試験では専門的な知識が必要で、学校や専門学校、資格取得支援校（予備校）などで学習しておくことが有利になりますが、受験資格に制限が設けられないケースも多く見られます。従って、建設業関係の仕事に従事したことのない方であっても、一定の学習をすればその資格を取得することができ、他業界からの転職なども可能となります。ただし、建築CAD検定では建築設計などの知識であったり、キッチンスペシャリストでは建築設計や住設機器等の知識、建設業経理士検定では簿記や会計の知識などが必要になり、そうした資格取得に必要な前提知識を確保して、各専門分野の知識や技量を学習していけば、実務経験がなくても資格が得られるでしょう。
③負担の軽い実務経験と講習等で取得できる資格
負担の軽い実務経験と講習等で取得できる資格の特徴
- 特定の講習等を受け、修了することによって得られることがある
- 実務経験さえあれば、学歴や履修科目の条件がない場合がほとんど
- 作業主任者（国家資格）などがある
建設業での一定の作業に従事した経験者が、特定の講習等を修了することによって、比較的簡単に取得できる資格も多いです。建設業の仕事には、資格を問わない作業も多くありますが、その作業の経験者が特定の講習等を受け修了することによって、得られる資格があります。たとえば、労働安全衛生法で規定された「作業主任者」（国家資格）などで、特定の工事などの現場で安全を担保する目的で、事業者は作業主任者の選任が義務付けられています。そして、各種の技能講習修了者の中から作業主任者を選任することになっており、技能講習等の受講資格は、主に実務経験（ない場合もあり）であり、学歴や履修科目などが条件となるケースはあまり見られません。なおその技能講習等には、最終日に１時間程度の修了試験がありますが、合格は比較的容易です。建設業資格には、このように実務経験と講習修了で比較的簡単に取得できる資格もあります。
建設業関係の資格は多種多様ですが、高難易度の資格にこだわらず、比較的取得しやすい資格から検討することも重要です。高難易度の資格には、建築士や施工管理士などがあって就職や収入面でも有利ですが、受験資格や試験内容などで難易度が高く、その取得は容易ではありません。一方で要件や試験のレベルが低く、仕事に直結するような資格もあります。難関資格であっても下位資格から挑戦して取得し、実務で経験を積み、知識と技能を向上させながら上位資格を目指すという方法も有効です。取得しやすい資格が多くあるため、ぜひこの機会に検討してみてはいかがでしょうか？
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