なにかと話題の尽きない東京都内の保育事情ですが、みなさんはどんなイメージをお持ちですか??
共働きの世帯が多く、待機児童の数も多い都心部では、保育園の需要は高まる一方で、保育士の人材不足が深刻な問題となっており、保育園数の確保も難しい状況です。保育士不足の問題には残業などの労働環境のほか、賃金水準の低さも挙げられます。
今回は、東京都の保育士のお給料と他県との違いや、保育士の処遇改善の取り組みなど、東京の保育士の給与事情をまとめてみました!ぜひ参考にしてみてください。
東京都の保育士の年収と給料
①私立保育士の年収と給料
・東京都?368.6万円
・和歌山県?381.6万円
・愛知県?371.6万円
・全国平均?341.8 万円
2016年の保育士等に関する関係資料によると、東京都の保育士の平均年収は368.6万円です。
全国の保育士の平均年収は341.8万円ですので、東京都の保育士の平均年収は全国の平均に比べると、はるかに上回っていることがわかります。
また、全国の中で保育士の年収が高い県は、1位が和歌山県の381.6万円、2位が愛知県の371.6万円で、東京都はそれに続く第3位ですが、東京都の保育士の平均年収368.6万円は、東京都の全業種の平均年収である612.6万円と比べると、はるかに低い水準といえます。
②公立保育士の年収と給料
・平均給与月額: 444,592円
・年収:5,335,104円
2018年の「東京都第38回都職員の給与」の状況によると、東京都の公立保育士の年収は、5,335,104円です。
東京都23区内での年収の違いは?
上記のとおり、保育士の給料は地方別で違いがありますが、東京都23区内でも平均給料が異なります。
基本給は同程度でも、家賃補助や助成、キャリアアップ補助金などの手当が支給される自治体は給料が高くなります。積極的に保育士の処遇を改善するための手当支給を、行う自治体をみていきましょう。
・家賃補助と助成
家賃補助とは、自分が所属する自治体や会社から、家賃の一部が補助として支払われる制度です。
社宅や寮など、自治体や会社が借りている部屋に住むといったパターンもあります。家賃補助を支給している自治体として、大田区を紹介します。
大田区の家賃補助
大田区は、宿舎借り上げ支援事業として、家賃補助を実施しています。たとえば家賃が85,000円の場合、約65,000円もの家賃補助が行われます!
【対象者】
施設長や保育士、保育補助者や調理員、看護師等であって、 1日6時間以上かつ月20日以上の勤務をしている者
【補助額】
次の2つを比べて金額が低い方の8分の7
・「保育施設設置者等が負担した賃借料等」-「補助対象者が負担した賃借料等」
・82,000円
<東京都の保育士処遇改善>
大田区だけでなく、東京都全体でも保育士の処遇改善を進めています。東京都による処遇改善で主要なものは、キャリアアップ補助金です。
・キャリアアップ補助金とは
「保育士等が保育の専門性を高めながら、やりがいをもって働くことができるよう、保育士等のキャリアアップに向けた取組に要する、費用の一部を補助する」といったものです。
既存の園長や主任といった役職に追加し、職務分野別リーダーや専門リーダー、副主任という新しい役職を設置し、ポジションにより月額4万?5,000円が支給されます。保育士の待遇改善のため、各自治体が少しずつ対策を立てながら実施していることが伺えます。このような制度が、今後も改善をされながら継続していけるといいですね。
東京都の保育士の給与と年収のまとめ
保育士確保のために、国や自治体から保育士の待遇改善のための補助金が支給されるようになったこと自体は一歩前進ですが、補助金は基本的には園側に支給されるものであり、保育士に直接渡されるものではありません。
それでは、実際に保育士の給料がアップされているのかという問題も出てきてしまいますよね。せっかく前向きに決められた制度ですから、予定どおり直接保育士の給与アップにつながってほしいものです。
東京都の保育士の求人を探すには
東京は、平均給与としては全国の中では高いことがわかりましたが、やはり園の善し悪しはさまざまです。特に、お給料のことに関しては、キッチリと調べておいたほうが良いです。現在plusjobでは、保育士の求人を多数掲載しております。自分の求める条件に合った保育園をお探し中の方は、ぜひplusjobを覗いてみてはいかがでしょうか?