建築業と建設業の違いとは?

皆さんは「建築業」と「建設業」の違いについて、ご存知ですか?

「建築」や「建設」とは、日常的に使われる言葉ですが、双方は似て非なるものです。
そこで今回は、そもそも建築業や建設業とは、どんな仕事で、どんな社会的役割を果たしているのか、双方の違いも含めてご紹介します。
将来、関連業種への就職をお考えの方のために、必要な資格も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!

建築と建設、それぞれの言葉の意味

まずは「建築」に関してですが、「築○十年の家」のように、「築」という漢字は一般的に、私達の生活の拠点である、住居や家そのものを意味します。

そのため建築とは、家を建てることを意味します。

一方で「建設」に関しては、建設業者や建設会社といった使われ方をよく目にします。

それらの職業の方が請け負うのは、一般家屋に限らず、ダムや公道、電気設備や橋、またトンネル、河川、港、空港など、実に様々なインフラや施設、設備が含まれます。

つまり建設とは、一般家屋などの建築を含め、世の中にある、ありとあらゆるインフラやそれに付随する施設を設立、整備するという意味なのです。

建築業は、建設業に含まれる業種!

結論から言えば、双方の違いとして、建築業が一般家屋や住居を対象とした業種であることに対し、建設業は、建築を含む土木や河川やダムといった、インフラ・設備全般を対象とした業種となります。

そのため、根本的な違いというよりは、カテゴリーの違いとなり、建築業は、建設業に含まれる一種として考えたほうがより理解しやすいです。

それでは、建築業・建設業の違いが理解できたところで、それを踏まえて双方の主な職業や仕事の内容、またその役割について説明します。

建築業とは?

建築業とは、私達の生活の拠点である住居や家屋を造り上げる業種です。
ひとことに家を造り上げると言っても、その言葉には多くの意味合いが含まれています。
例えば住居の設計図を描くこと、材木を使い実際に家を建てること、インテリアなど生活の場としてふさわしい環境をつくりあげることも「建築」という意味合いに含まれます。

建築業に含まれる主な職業としては、大工やインテリアデザイナー、建築士などが挙げられ、住宅の設備に関する技術者や管理者なども建築業の一種に分類されることがあります。

・建築業の主な仕事内容や役割

家を建てると言っても、ただ単に木材を使い建造物を建てるだけ、ではもちろんありません。

建築業で働く方は、実際にそこで暮らす人のことを考え、内装やデザインも含め、機能性や安全性、その他必要な設備のことをしっかりと考慮しながら、仕事をしていく必要があります。つまり建築業で働く方は、住みやすい家づくりを通して、誰もが安全かつ安心に暮らせる住環境の構築を担っているため、社会において非常に重要な役割があるのです。

・建築業へ就職する際に必要となる資格やスキル

実際に家を建てたり、デザインや設計をするためには、各分野における専門的な知識とスキルが必要となります。そのため、建築業への就職をする際、それらを習得するために関連した資格の取得が、義務付けられている場合もあります。

具体的な資格として、人が住む場所としてふさわしい家の設計や管理を行う、建築士になるための国家資格である「1級・2級建築士」、家の設計図を描く設計士になる際に必要となる「建築CADオペレーター資格」などが挙げられます。

また安全に暮らせる家づくりのために、住居にある各設備の管理・設計・点検などを行う、建築施工管理技士になるための「建築施工管理技士資格」も、建築業において必要な資格となります。

建設業とは?

建設業とは、人々が生活をするために必要なものや、より便利な暮らしができるようにするものをつくる仕事です。 私たちが日々暮らす住宅や学校、会社などの建物に加えて、ガス・電気の設備といった生活に関わるものや、人々の往来を繋ぐ道路や鉄道のような交通に関わるもの、さらには堤防やダムなどの防災に関わるものの建設や管理、点検を行う業種となります。

主な職業として、土木作業員や建造物の設計士、また建設現場における重機等の操縦士や運転士、その他の関連業種における技術士などが挙げられます。
また、建設会社に所属している営業職や事務職も、間接的に建設業務に携わっていることから、同じく建設業に分類されることがあります。
このように、建築業と言えど分野ごとにそれぞれの役割があるため、他の業種に比べ、職種や従事する人数も圧倒的に多いのが特徴的です。

・建設業の主な仕事内容や役割

建設業の主な仕事内容は、公道や橋、ダムや土木、その他インフラ設備の設立、整備、点検が主な業務となりますが、それらの業務の大半は、国家事業に分類されることから、国会で決まった予算を元に、建設事業を行っています。

つまり、私達が快適かつ安全に、道路や各施設やインフラを利用するために必要となる仕事を行い、少し大袈裟かも知れませんが、国づくりを担う一員としての役割が建設業で働く人にはあるのです。

・建設業へ就職する際、必要となる資格やスキル

建設業へ就職する際、上記で挙げた建築関連の資格等も含め、各分野において、さまざまな資格やスキルが必要となります。

例えば、実際の建設業務に携わるための「建設設備士」「土木施工管理士」「コンクリート技士」「圧入施工技士」などの資格が挙げられます。

また材木や砂利、コンクリートなどを運搬するための「貨物運送従事者資格」や「大型車両運転免許」など、建設現場で重機を操縦するために、各種免許や資格が必要となります。

今回は建築業と建設業の違いや、それぞれの業種へ就職する際に必要な資格について詳しく紹介しました。

建築業と建設業の違いは、建築が一般家屋に関する業種であるのに対して、建設は建築を含む、あらゆる設備やインフラの整備等に携わる業種です。

そのため、双方はあくまでもカテゴリー上の違いであり、建設業は、建築業を含んでいるという点がポイントとなります。

いずれにしても、非常に繊細なスキルや知識が必要となるため、関連業種への就職をお考えの方は、上記で紹介した資格なども参考にしながら、お仕事を探してみてはいかがでしょうか?

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