ある程度の社会経験を積んでから、建設業界に興味を持ったという方もいると思います。異業種から建設業界に転職することはもちろん可能ですが、知識やスキルや経験が不足している状態での転職は難しいと感じ、諦めている方もいるかもしれません。
今回は、未経験でも建設業界に転職するためのポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
未経験者でも転職は十分可能
高齢化や若い方の離職に伴って、建設業界はここ10年以上、深刻な人材不足が続いています。採用活動がうまくいっているとはいえない為に、未経験者でも十分に転職は可能です。
大手やゼネコンへの転職は、相応の実績や資格が求められることもありますが、建設業界は個人事業主も多く存在し、大手企業に比べて採用のハードルが低めなケースもあります。志望者の熱意やポテンシャルを買ってくれる経営者も多くいるでしょう。
業種や職種に選択肢がある
建設業界には、土木一式工事業・電気工事業・大工工事業・ガラス工事業などの建築に関係するものや、また造園工事業・水道施設工事業・建具工事業などがあり、その選択肢は20種類以上もあります。
また職種でも、工事現場全体を管理する施工管理や図面を作る設計士、現場作業員や営業・事務と豊富にあります。さまざまな業種や職種がある為選択肢が多く、未経験者でも転職しやすい企業を探してみると良いでしょう。
建設業界への転職に年齢は関係する?
未経験者でも建設業界への転職は十分可能ですが、年齢により採用される確率が上下する点は否めません。採用担当者は、年齢による体力の違いや経験などを重視する傾向にあるためです。ここでは、建設業界への転職と年齢との関係性について紹介します。
・建設業界は若年層不足?
建設業界では、55歳以上の労働者が全体のおよそ34%を占めており、15〜34歳の労働者は約19%に留まっています。特に、現場作業は体力を使う仕事のため、若年層の就業率が低いことは、深刻な問題です。
15〜34歳の労働者は、全産業で見ても不足していますが、建設業界は特にその差が大きく、若者不足が如実に現れています。ベテラン勢が多いのは良いことですが、建設業界の将来を考えると、とても厳しい状態だといえます。
・20代は未経験で資格がなくても転職しやすい
建設業界の高齢化が考慮され、20代での転職は未経験で資格がなくても採用率が高い傾向です。転職してから経験を積むことにより取得できる資格もあるため、経験や資格の有無にとらわれず、積極的に応募してみましょう
なお、政府は建設労働法に基づき「建設雇用改善計画」を策定しています。若者が働きやすい環境を作る対策を行っており、期待が持てそうな業界といえます。
・30代でも転職できる可能性はある
30代での転職も、20代と同じく歓迎される傾向にあります。経験を積んでから資格を取得し、スキルアップを目指しても遅くない年齢であるため、十分に活躍できる可能性があります。面接では、前職の仕事を生かせるような提案や、対人関係でのスキルの高さなどをアピールするとより良い好印象に映ります。体力面では20代よりも劣る部分を、積極的な姿勢やそのほかのスキルで補うことが重要といえます。
・40代でも年収アップが期待できる
40代では、20~30代と比べると体力面での期待があまり見込めない為、前職の経験が生きるポストを狙うのが得策です。たとえば、管理職を経験している方であれば、建設業界でも活躍できる可能性が高く、経験値によっては年収アップも期待できます。ただし、最後の転職先になるかもしれず、業種や職種は慎重に選ぶ必要がありますが、建設業界も高齢化が進んでいるために同年代は意外に多く、気持ちの面で働きやすい環境は、意外と少なくないでしょう。
建設業界への転職は、未経験者はもちろん資格がなくても可能です。専門的な知識が必要な業種ではありますが、実際に働き経験を積むことで、キャリアアップが見込めます。そのためにも、企業選びは重要です。未経験でもやっていける会社なのか、育成してくれる環境は整っているかなど、意識して転職活動をしましょう。