建物の外壁を飾る塗装ですが、実は塗装は単に美観のためだけに行うものではありません。塗装によって建物を守り、その資産価値を維持するという効果もあるのです。そこで今回は塗装工事の基本について、解説いたします。
塗装工事とは
塗装工事は、建設業界において「塗料や塗材等を工作物に吹付けたり、塗付けたり、または貼り付ける工事」です。具体的に工事の種類を挙げるとすれば、外壁および内装塗装工事をはじめとした、溶射工事やライニング工事があります。さらに、布張り仕上げ工事なども塗装工事に含まれます。塗装工事のみでは完工が難しいケースも多く、たとえば外壁の改修工事の場合でも、塗装工事に加え、防水工事や大工工事などが必要となります。
なぜ塗装工事は必要なのか?
塗装工事は、ひとことで言えば「家と住人の健康を守るために必要な工事」です。外壁や屋根は建物の外側であり、日常的に雨や紫外線などのダメージを受けています。ヒビや割れから、雨水が浸入し建物の土台や柱に蓄積します。そのままにしておくと、土台は腐敗が進み、建物内に歪みが生じます。そうなれば、建具が閉まりにくくなるなどの問題が起きる可能性があります。
さらに、家の中の湿気が増えることにより、黒カビが生じます。カビは臭いだけでなく、アレルギーや喘息などを引き起こすといったケースも少なくありません。
黒カビのせいで、アトピーや咳込み、頭痛といった症状まで発症する可能性もあります。これらを防ぐためにすべきことが塗装工事です。ひびや剥がれの部分に塗料を塗ることによって、傷口を塞ぐことができます。このように、塗装工事は建物を長持ちさせると共に、そこに住む人が健やかに生きるためには欠かせない工事ということになります。
塗装工事が必要なタイミングは?
壁や屋根にトラブルが生じたときは、早めに塗装工事を行うことが重要です。塗料の種類や品質、立地条件などにもよりますが、一般的に塗料の塗り替えの目安は10年前後と言われています。屋根や外壁に、まったくトラブルがなかったとしても、大体の目安としては10年が塗り替えのタイミングと言えるでしょう。外壁のひびや屋根の雨漏りなど、何かが起きた時は、塗装後に10年が経っていなくとも、塗り替え工事をするのがおすすめです。放置しておくと、建物も脆くなるばかりか、悪化すると工事にかかる時間も費用も余計にかかってしまいます。早めに手を打つことで、小規模な工事に抑えられることもあります。
工事業者の選び方
失敗しない塗装工事は、どんな業者に依頼するかも重要なポイントです。満足度の高い工事にするための、工事業者の選び方をご紹介します。
・正確な金額と理由が明記されているか
工事を依頼するにあたり、まずは見積もりを出してもらうことが大切です。何社かに、相見積もりを頼むこともあるでしょう。その場合にチェックしたいのが、見積書の内訳です。良心的で信頼の置ける業者は、見積書の内容も丁寧です。各仕様や、作業の内訳金額が細かく記されていることが重要になります。追加料金についても、それが起こり得る理由と金額を明確にしていなければ、不安がつきまといます。トラブルの元にもなり兼ねますので、オプションや追加料金も記されているか、よく確認しておきましょう。
・自社工事をしているか
おすすめできる工事業者は、自社工事の会社です。
自社一貫の工務店などは、見積もりから施工、アフターメンテナンスに至るまで、自社にて責任を持って行ってくれます。さらに下請けを挟まないので、マージンが発生せず、費用も比較的リーズナブルです。
自社の専門大工がいるので、工事内容の希望についても、直接話すことができるのもメリットです。しっかりと工事をしてくれるので、安心して任せることができます。
アフターメンテナンスとは?必要性や仕事内容は?
塗装工事は、完工すればそれで終わり!ではありません。10年を目安に塗り替える必要がありますし、それまでにも万が一トラブルが起きた場合は、なんらかの処置対応を施すことが大切です。塗装工事の後も、気軽に見に来てくれる付き合いをできることが理想的です。
塗装工事は、保証期間や保証サービスもありますので、依頼する業者のアフターサービス内容については、よく確認しておくと良いでしょう。何年間の保証なのか、どういったメンテナンスをしてもらえるのか、それらも含め、信頼できる業者であることが大切です。
今回は塗装工事について解説しました。塗装工事は単に外壁に色を塗る作業ではなく、美しい外観を保つ役割のほか、住む方の健康と、その建物を守る重要な役割であることがわかりました。それゆえ、塗装に携わる仕事のやりがいはとても大きく、これからも需要のある安定した職種と言えます。塗装工事の仕事に興味のある方は、ぜひplusjobで検索してみてください。きっとあなたにピッタリのお仕事が見つかるはずです!